【イベントレポート】シンポジウム「子どもとの被災」閉会によせて

コラム

2017.07.18

17741310_1305420766200114_105816824_n

シンポジウム「子どもとの被災」閉会によせて

 

こんにちは。理事の本田です。

4月に開催しましたシンポジウム「子どもとの被災」は無事に閉会いたしました当日お運びくださった参加者のみなさまを始め、ご登壇くださった島津先生、パネリストのみなさま、ブース出展いただいたボランティアのみなさま、その他関わってくださった全ての方に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

イベント当日のことについては先日レポート公開されていますので、こちらはシンポジウム閉会に寄せてのお礼とご挨拶といたします

 

シンポジウム開催のきっかけ

シンポジウム開催のきっかけは、昨年の熊本地震でした。

私の娘は重度の重複障害児ですが、被災地にも当然ながら同じように特別なケアの必要な方がたくさん暮らしていました。震災の際、被災地に住む持病のあるお友達からの助けを求める声をきっかけに、ママぷらから熊本へ、通常の支援物資には含まれないであろうスペシャルケア用の物資をお送りしました。それらの物資を受け入れてくださった中のひとつに、今回ご登壇くださった島津先生の勤務される病院があり、そのご縁から島津先生の講演を中心としたシンポジウムを開催する運びとなりました。

 

シンポジウムのプログラムについて

 今回は子育て支援を行っているママぷらと、障害児・病児のための活動を行っているmina familyの共催ということで、子ども(障害児・病児を含む)と共に被災することをメインテーマとしました。被災時に被害をできるだけ少なくとどめ、1日も早くいつもの生活に近い日常を送るためには、何が必要か。登壇者の島津先生、パネリストの医師や関係施設の代表の方、そして来場者の皆さんと共に意見交換をしました。

「子どもとの被災」に欠かせないのが子どもたちスペシャルニーズ(特別な配慮やケア)ですシンポジウムの質疑応答でも、乳児や障害児・病児のご家族から、スペシャルニーズについての質問が多く出ていました。乳幼児病気・障害のある方、高齢者など一般に被災時のスペシャルニーズ当事者考えられますが被災時は私を含めた誰もがケガや心の傷などによりスペシャルニーズ当事者なりえますそして更に、スペシャルニーズとはもっと身近で、それぞれの家庭レベルで必要ことなのだと感じました

IMG_6526

我が家のスペシャルニーズについて今一度考える

 この度のシンポジウム主催に先立ち、被災に関する様々な研究会やシンポジウムに参加してきました。どの会場でも「被災時は行政を含めた全てが混乱する。大きな被害が出た場合は行政も被災して機能しなくなる可能性もある。公助(国や自治体からの公的支援)をアテにしすぎるのは良くない」という意見がありました災害では想定外のことが多く発生し全てに備えておくことは困難です。被災の混乱の中で自分自身と子ども達を守るためには、まずは自助(自分で自分を助けるため準備しておく)が重要になります。被災してから「国が・自治体が助けてくれない」と大声で非難しても、すぐさま個々のニーズに対応してもらうことは困難でしょう。個人で備えるには限界があるのも事実ですが、公助にしか頼れないことと自助が可能なことをあらかじめ想定して準備しておくことが、いざという時の大きな安心材料になるはずです

 たとえば、私の娘は毎日必ず決まった時間に飲まなければいけない薬があります。それは持病ので、娘の体重や病状に合わせて細かく調整処方されており、街の薬局で簡単に購入できるものではありません。薬を飲まないことは娘にとって非常に大きな負担になります。娘の薬は今まで非常時の持ち出し袋に入れていましたが、毎日持ち歩く鞄にも1週間分ほどを入れました。これは「被災したら薬を新たに入手することが困難になる」「非常時持ち出し袋を必ず持ち出せるとは限らない「外出先で被災する可能性もある」ということを想定し準備しました。それ以外にも、娘平日にはデイサービス(障害のある子どもの為の預かり施設)にいることが多いため、デイサービスで被災した時に娘が避難する場所を確認しておく、私は家族の携帯番号などを記憶していないため(自分の携帯電話が壊れた場合を想定して)大切な番号はメモして持ち歩く、人が多い場所では眠れないのでアイマスクを持ち出し袋に入れる、なども今回新たに行いました「非常用持ち出し袋を準備し、自宅近くの避難場所を確認しておく」という一般的な被災の備えだけでは全く足りないのだと、自分たち家族が被災した場合のことを具体的にイメージして初めて気付けました。これらはまさに「我が家のスペシャルニーズ」であり、公助には頼れない部分です。

 日本は災害が多く、避難所の開設や支援物資(最低限の食料や水、毛布など)は比較的早く手配されるとのご意見もあります。個人で食料や水を備蓄することは勿論大切ですがそれ以外にも、家族にアレルギーがあるならアレルギー食を備蓄する、子どもが避難所でストレスを溜めないようオモチャや絵本を災害時持ち出し袋に入れておく、家族が飲んでいる薬は数日分だけでも持ち歩くなど、公助には頼れない自分の家庭ならではのスペシャルニーズについて、今一度考えてみませんか。

 

今回のシンポジウムが、みなさんのご家庭オリジナルのスペシャルニーズに沿った自助防災のきっかけになることを祈って、本シンポジウムのご報告といたします。 

最新の情報をSNS・メールで簡単に購読できます!

各SNSでご購読できます。

  • Facebook
  • Twitter

Eメールでも便利にご覧いただけます。

最新の情報をSNS・メールで簡単に購読できます!

各SNSでご購読できます。

  • Facebook
  • Twitter

Eメールでも便利にご覧いただけます。

ABOUT US

上に戻る